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-- 日本のバンドからの影響も少なからずあるんでしょうか?

YOSHIHIROそうですね。でも特定の誰か、というのはないかもしれないです。日本人っぽくやるのが嫌や、というコンセプトがあったんですよ。日本のバンドとは一線を引きたかったんでしょうね。海外のバンドっぽいサウンドでカッコよくやりたかった。

-- そこから長い期間を経て、今再び初期の音に立ち返っているわけですけど、キーワードとしては激しいリフ、キャッチーなメロディー、速いスピードと、すごく削ぎ落とされたもので。

masasucks今さら背伸びをする歳でもないし。おのおのから自然に出てくるものを等身大にやるだけっていう。

ANDREWだから音作りもブレてないですよね。いわゆる西海岸系寄りの音に自然となりましたね。

-- 変な話ですけど、それが90年代的なサウンドでもFULLSCRATCHのメンバーがやっているんだから、今が2014年であっても不思議ではないというか。

ANTONそうですね。今回はそんな感じのサウンドですね。

masasucks確かにオレらは90年代のサウンドで育った人間ですけど、言っても、前に進んでやっているわけで。後になってこれが「2010年代のサウンドだね」って言われるようなものを作りたいですね。

-- 成熟したスキルと自分たちを客観的に見られるようになった視点で総括しているという点では、今だからこそできたアルバムといえるかもしれないですね。

ANTONうん。ファースト・アルバムから16年間、いろんなことをやって。FULLSCRATCHでもいろいろ挑戦してきたし、個々でもいろいろやったし。一周回って、いろいろなことが分かった上で「FULLSCRATCHは必要やな」ってなってるんですよね。そこでアルバムを作って、しっかり活動を見せていきたいっていうのがあったんで。だから16年間かかってたどり着いた、今のスタイルですね。

-- ゲストとしてはウエノコウジさんが参加されているそうですが、どの部分で?

ANTONベースを弾いてもらいました。

ANDREW2曲目の「THE GREATEST FASTEST」ですね。

masasucksもともとは、武藤昭平 with ウエノコウジのレコーディングにぼくが遊びに行ったときに1曲、ギター・ソロを弾かせてもらったんですよ。そのお返しに、みたいな感じで。

ANTONあとは、THE CHERRY COKE$のスズちゃん(SUZUYO)がたまたま個人練習に来ていたので、お願いしてブルースハープを入れてもらいました。で、機材車にバンジョーが載っていたのでmasasucksが即席で弾いたり。あとは、GOOD4NOTHINGのメンバーがコーラスを入れてくれましたね。これは知らん間に入ってたんですけど(笑)。

ANDREW別件でGOOD4NOTHINGのメンバーがぼくのスタジオにレコーディングしに来ていたんですけど、「そういえばFULLSCRATCH、レコーディングしてたよね。聴かせてや」って言うんで聴かせたら、「これ、入れようよ」みたいになって。勝手に入れたっていう(笑)。

-- 歌詞は全曲、英語詞ですね。

ANTON日本語詞でやった時期もありましたけど、やっぱりオレが思うFULLSCRATCHは英語詞やなって。それは最初から決めていました。

-- 怒りやユーモアが交じりつつ、1曲目「Always Rising After Fall」では、《諦めない限り、生きている限り 道は続く!》と歌っていますね。

ANTONちょっと真面目すぎましたね、すみません(笑)。

YOSHIHIROええ歌詞ですけどね。

-- こればバンドの活動に重ね合わせているんでしょうか。

ANTONいや、ちゃいますね。もっと広いもんですね。震災とかそこら辺に関することですね。10曲くらいテーマを決めて、バーッと書いたんですけど。普段、公の場でメッセージを発することはしないので、歌詞くらいは言いたいことを言っとこうかな、という感じですね。

-- 「16years」はFULLSCRATCHのことですよね。

ANTONこれはそうですね。久しぶりにアルバムを作るし、16年間を振り返った曲を作ろうと思って。

-- 《来てよかったのか?》《後悔は負けを意味する》みたいな、迷いを感じさせる言葉がありますね。

ANTON東京に来んかったらもっといい人生があったかもしれんなって。まぁでも、そんなに後ろ向きな歌ではなくて。基本的にオレは前向きな歌しか作れないんで。最後には来てよかった、という答えにはなっているんですけど。

INTERVIEW BY indies issue 岩崎 一敬
Vol.03 へ続く